【よもやま】成功の秘訣
2020年10月25日
成功の秘訣は、などと聞くと誰しも目を光らせ耳をそばだてるものです。
成功の秘訣は、「運」「鈍」「根」の三つだといわれています。「運」は人の努力や意思ではどうしようもありませんが、この「運」生かすには、「鈍」と「根」が必要だというのです。「鈍」は愚かとかにぶいという意味です。これを粘りずよくと解釈する向きもありますが、やはり、にぶいとか愚かとかの解釈すべきです。
「大賢は、大愚に似たり」賢い人は、愚かな人に似ているということわざがあります。自分の知識をありったけ喋り散らかしたり、自分はこの道に精通していることを一生懸命主張する人よりも、おっとりとして人の話を聞き何も答えずまるで何も知らないような態度であるが実はその道に精通している人のことです。
『蘇軾』に「大勇は怯なるが若く、大智は愚の如し」
本当に勇気のある者は一見臆病者のように見え、本当に知恵ある者は一見愚か者のように見える
このような「鈍」の人が成功をつかむ人であるといいます。
「根」は根源とか根気とかの熟語がありますが、よりどころや粘り強さなどが必要だということです。
「開拓者が、遭遇するのは嘲笑と非難の他の何物でもない」という先人の言葉がありますが、時代の変化のスピードが増し、今までの価値観が一瞬の内に消し飛ぶような時代が今です。時代の開拓者は、常に嘲笑と非難の渦の中で寡黙に自分を信じて、確固たるよりどころを信じて、我慢強く歩む人でもあります。
成功の秘訣というものは、誰でもが知りたいものですが、なかなか実行できる人は少なそうです。