圓明院
嗔心は智慧を失う
2025年12月06日

嗔心は智慧を失う ― 怒りは己を焼く火 ―

怒りは、外に向けて放たれるもののように見えて、実は最も深く自分自身を焼いている火である。仏教ではこの心を「嗔心(しんじん)」と呼び、貪り・愚かさと並ぶ三つの煩悩の一つと説く。怒りに支配された瞬間、人は物事を正しく見る智慧を失い、言葉も行いも荒れていく。後に残るのは後悔と、消しがたい心の焦げ跡である。だからこそ仏は、怒りが起こる前に一呼吸おいて、自らの心を見つめよと教えられた。火を消す水は、外に求めるものではなく、己の内にある静かな省察なのである。

永代供養は君津市圓明院まで
 
荘厳な雰囲気の中での葬儀
一覧に戻る