【よもやま】仏壇と神棚
2020年08月30日
最近の家つくりの中で仏壇と神棚を置く場所を設けるという家は、すこぶる少なくなってきたという。今から50年ほど前までは家の中心に仏壇と神棚を設ける家が常識であった。
欧米人から見るとこのもっとも日本的な習慣が不思議に見えるという。神様と仏様が同時に崇拝されている光景が不思議に映るらしい。欧米社会ではキリスト教の信者であれば回教の信者ではありえなく、同じキリスト教でもプロテスタントの信者がカトリックの信者であることはできないのである。
欧米人がこの神様と仏様を同時に崇拝する日本人を不思議とみるのも当然のことだろう。しかし、キリスト教も回教も一神教であり、他の神の存在を認めない宗教である。
彼らからすれば、日本人の宗教観は理解に苦しむことは想像できる。
日本人の宗教は、多神教であり、仏教も神道も多くの仏や神々を同時に認める宗教であるので、同時に崇拝することに何の矛盾を感じないのである。
仏壇と神棚が祀られることに矛盾を感じない歴史が1300年以上も続いている。