圓明院
【よもやま】「おんぼけ」という言葉
2020年08月23日

誰も知らない言葉のように思えるこの言葉は、この地域では、法事のことを「おんぼけ」と呼んでいます。この言葉は、ネット上で検索しても出てきません。
いつの時から、法事のことを「おんぼけ」と呼ぶようになったかは不明ですが、私はこの意味のヒントを昔檀家の人から聞いたことがあります。真言宗ではお塔婆の裏に破地獄(はじごく)のご真言をかきます。
お通夜の準備でお塔婆を書いている住職のところに酒をもっていった檀家の人が、「この字は」なんと書いてあるのかと問うたところ住職は、これは「おんぼけ」と読むんだということを聞いたことがあります。
「おんぼけ」は、破地獄のご真言の「オン ボク ケン」が訛って伝わったことだと思われます。しかし、おそらく誰も知らない「おんぼけ」という言葉が、この地域のご住職の言葉一言で広まることに驚くばかりです。
「おんぼけ」は、ご先祖様を地獄の苦しみから救う大切な行事です。
最近では、世の中全体が「おんぼけ」をやらない方向に向かっているような気がします。「おんぼけ」どころか通夜/葬儀までが自粛されております。
コロナの影響もありますが、日本人の心が「おんぼけ」を避けていく方向に向かっているような気がします。

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